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導入事例

CASE

導入製品名:EXEX羅針盤 ワークフロー

従来のExcel申請書を活用して電子化を実現。
導入後わずか半年で最重要システムのひとつに成長

株式会社アトレ
事業内容 JR東日本との駅ビル共同開発、駅ビルの管理及び運営、駅構内開発プロデュース及び運営受託
URL https://company.atre.co.jp/
所在地 東京都渋谷区恵比寿4丁目1番18号 恵比寿ネオナート6F
設立 1990年4月2日
資本金 1,630百万円
従業員数 426名(2017年4月1日現在)
株式会社アトレ 様

株式会社アトレは、駅ビルの管理及び運営、駅構内開発プロデュース及び運営受託の事業を中心とした東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)のグループ会社である。首都圏だけでも15店舗を展開し、小規模店や管理運営委託店を含めると36店舗にのぼる。

従業員数は400名を超え、年々拡大していく組織では「ある課題」があった。それは「ペーパーレス化」と「決裁の時間短縮」だ。社内稟議がシステム化されておらず、紙による運用が長年続いていた。年間1万件を超える社内稟議に使用する書類は膨大な量に膨らみ、それらを保管するスペースも限りがある。また、本社の決裁が必要な場合や会社印の押印をもらうためだけに店舗から時間と経費をかけて本社に出向く必要があるなど非効率な業務が顕在化していた。本事例では、同社が課題解決に至るまでの道のりを紹介する。

目標はペーパーレス化と働き方改革

同社では数年前よりペーパーレス化を推進しており、その一環で全社員にタブレット端末を支給し、業務改善も同時に目指していた。ペーパーレス化は、当時の代表(現会長)からの厳命であり、最も重要なプロジェクトであった。中心となったのは総合企画部と呼ばれる部署である。その役割は、事業計画の策定、親会社や代表から直接指示を受ける業務など非常に多岐にわたるが、社内で使用する情報システム関係の統括も重要な業務のひとつだ。

長谷川 雄一 氏
長谷川 雄一 氏

「ペーパーレス化は、以前よりトップメッセージとして明示されていました。まずは、タブレット端末を支給して、ペーパーレス化の推進を実施しましたが、統計を取ったところ目標値には遠いことが判明しました。そこで、決裁時間の短縮を通じた働き方改革とペーパーレス化をさらに推進するべく、総合企画部と総務部が主体となり「ペーパーレスPT(Project Team)」が発足しました。」そう語るのは、総合企画部 課長の長谷川雄一氏だ。

「ペーパーレスPTが立ち上がったのは2016年度の下半期です。実現したかったことは、劇的な紙の使用量削減と決裁業務を通じた働き方改革です。」そう話してくれたのは総合企画部 主任の本間勝広氏である。

「ペーパーレスPTの発足以前に「社内稟議の電子化」を検討する動きもありましたが、このPT発足を機にワークフローシステムの導入を本格的に検討することになりました。」(長谷川氏)

導入の決め手は柔軟性とExcelフォーマット

『EXEX(エグゼクス)羅針盤ワークフロー』を知ったきっかけは、同社に訪問したシステムエグゼの営業担当者に、自社内で使うワークフローシステムについて質問したことだったという。当時システムエグゼでは、自社開発した『EXEX羅針盤ワークフロー』を全社運用していた。

本間 勝広 氏
本間 勝広 氏

「早速、製品デモを依頼したところ、どの画面も見やすく、わかりやすいと思いましたね。操作方法も、申請書をアップロードし、タイトルを入力して申請するだけなので、これなら詳細なマニュアルがなくても使えると感じました。」(本間氏)

「私は、申請書にExcelファイルを利用できる点が好印象でした。当社の申請フォーマットもExcelで作成されていましたので、そこが一番のポイントでした。選定の段階で重視したのは柔軟性です。社内稟議の運用ルールの他にセクションごとの独自ルール等も存在するので、ある程度の柔軟性がなければ運用できないと考えていたからです。勿論、製品に業務を合わせるという考え方もありますが、それでは本当の意味での働き方改革に繋がらないという判断です。また、システムを抵抗なく利用できる社員もいれば苦手な社員もいます。多くの社員に最も抵抗なく利用してもらえるのは紙の運用で使用していたExcelフォーマットに近い必要があると考えました。」(長谷川氏)

「選定で重視したのは、価格は勿論ですが、やはり柔軟性ですね。他社の製品で、Webの管理画面で入力フォームを作成し、Web上で入力する製品もありましたが、ユーザーにとってはわかりづらく敬遠される心配がありました。また、申請書を追加したい時は管理画面から入力フォームを新たに作らなければならず、管理者の負荷になり、何より使いこなすのが難しそうでした。一方、『EXEX羅針盤ワークフロー』は、当社で利用しているExcelフォーマットをそのまま利用できるため、Excelが使えれば誰にでも利用できると思いました。」(本間氏)

「機能として評価したのは引用申請です。申請の承認後に、文書に押印を求める押印申請を引用申請から申請できるので、どの申請の押印申請なのかを紐づけられて、とても便利だと思いました。これまでの紙による運用では管理が不十分でしたが、『EXEX羅針盤ワークフロー』の導入により課題が解決できました。」と、運用や管理面でのメリットを教えてくれたのは総務部の石和田卓也氏だ。

検討開始より半年ほどを経て、『EXEX羅針盤ワークフロー』の検証が始まった。従来の仕事のやり方を変更することなく、申請書類を印刷する代わりに、ファイルをシステムにアップロードする簡単な運用の変更のみで済むことに大きなメリットを感じたという。そして2017年7月、正式に『EXEX羅針盤ワークフロー』の導入が決定する。導入の決め手をこのように話す。「どんなに製品が優れていても、メーカーとしてサポート体制及び対応力が無ければ選択することはなかったです。システムエグゼを選定した理由は製品の品質と対応時の柔軟性の高さです。」(長谷川氏)

導入決定後の運用ルール策定が最も大変な作業だった

石和田 卓也 氏
石和田 卓也 氏

『EXEX羅針盤ワークフロー』の導入決定後も、ペーパーレスPTの仕事は続いた。システム導入の効果を最大限に発揮するため、ユーザーに積極的な利用を促すための推進活動である。これまで長年にわたり紙での運用をしてきた同社では、システム化に伴う運用ルールの見直しを迫られた。「紙から電子に変わるだけとは言え、社内の運用ルール策定が大変でしたね。PTメンバーが月に数回集まって議論を重ねましたが、運用してみないと見えない不安もありましたね。」(長谷川氏)

「そうですね。様々なハードルがありました。監査からは書類の日付管理に関して特に厳しく言われており、電子化によってその項目が無くなってしまうのは困るという声もあり、調整がかなり大変でした。」(本間氏)

「電子化に抵抗を感じる社員もいましたので、運用ルールの変更について極力、社員のストレスにならないよう心掛けました。たとえば、これまで曖昧になっていた運用ルールが電子化によって明確化されるといったメリットが確実に伝わるようにしました。」(石和田氏)

運用開始にあたり開催した各店舗での説明会には延べ200名を超える社員が参加したが、ペーパーレスPTが懸念していたシステムの操作方法に関する質問は、ほとんど無かったという。利用開始後もPTメンバーが中心となり、操作に関する問合せを受けていたが、問合せ件数は想定よりも少なく、業務に支障が出るようなことはなかった。

非効率な業務を排除し、決裁のスピードアップに貢献

「紙の使用量が減ったという実績はまだないのが本音です。ペーパーレス化の成果を実感できるのは2018年3月以降ではないかと思います。ですが、ワークフローシステムを導入してみて、最初は大変でも慣れてしまえば業務効率が上がるという実感はあります。これまでは、承認者が不在の場合は戻ってくるまで待つという非効率なことが常態化していましたが、今は社内にいなくても承認依頼がメール通知されるので、通知が来たらなるべく早めにチェックするよう徹底することで効率は上がっています。2月から本格的に利用を始めたので社員からの意見を集約できていませんが、申請書類を本社まで持参しなくても承認され、移動や待機などの時間的なストレスから解放されたと実感します。」(長谷川氏)

「導入後は、決裁スピードが速まりました。紙運用の頃は同じ場所にいないと承認できなかったものが、パソコンやタブレットさえあればいつでも承認できるようになり、承認者が海外出張中でも、数時間で承認されます。」(本間氏)

「導入当初は社内稟議の申請書のみをシステム化していましたが、これに加えて、総務宛の申請で利用を始めています。例えば、住所変更や休暇申請などを含め22種類の申請書を追加しており、今後も増やす予定です。これまで使っていたExcelファイルの申請書を少し修正するだけで簡単にシステムに追加できるので、非常に楽ですね。」(石和田氏)

既にトップクラスに重要なシステムの一つに成長

大きな混乱なく全社への展開が進み、既に同社では重要なシステムの一つに成長したワークフローシステム。今後の展望を長谷川氏に聞いた。

「『EXEX羅針盤ワークフロー』を導入したことで、以前の課題は着実に解決しています。予算管理など実現できなかった課題もありますが、当初の目標は概ね達成できました。今後、改善要望を検討しながら、より良いシステムにしていくことが重要です。『EXEX羅針盤ワークフロー』は、当社の中でも欠かせないシステムの一つになっており、これまで各現場に散在していた情報が一元管理できるようになりました。今後の計画としては、管理会計システムとも連携し、費用の立案や予算管理なども実現したいですね。

同社が『EXEX羅針盤ワークフロー』に寄せる期待は大きく、既にフェーズ2の開発について目下打合せ中とのことだ。今後、更なる機能強化を経て、同社の業務改革の一翼を担うことだろう。

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※掲載内容はすべて取材当時のものであり、現在とは異なる場合があります。